デザインとアートの違いとは?Adobeソフトどれから使う?デザインブログ運営者セッジさんインタビュー

 

グラフィックデザイナーで講師のセッジさんは、「SEDGE DESIGN(セッジデザイン)」というブログで、初心者に向けてデザインの大切さやAdobe系ソフトの使い方を解説されています。

「にほんブログ村」デザインカテゴリー3位、「Adobe Japan プレリリースアドバイザー」、でもあるセッジさんにデザインの楽しさと活動内容についてお聞きしました。

 

デザインってよくわからないから私には無理と思い込んでいませんか?
Adobeソフトって難しいから使えるようになるわけがないと諦めていませんか?
本当はもっと気軽にデザインを楽しみたい人は、ぜひこのインタビューを読んでください。

 

 

初心者向けのデザインブログを運営するセッジさんのプロフィール 

セッジさんの自己紹介をお願いします

 

セッジ:本業はグラフィックデザイナーでイラストレーターです。

コーディングが苦手なためWebの仕事はほぼしていませんが、印刷・出版・映像などの視覚表現は広く浅くやってきました。

それらと並行して、長い期間、専門学校で講師をやっています。

教えた生徒も軽く1000人を超えましたので、これも本業と言えるようになりました。

 

ブログだけでなく、リアルでもデザインを教えておられるんですね。

 

ブログ運営歴3年以上で、Adobe Japan プレリリースアドバイザー

セッジ:ブログは、講師の閑散期とも言える2017年2月ごろ、ブログをやっている友人に「ヒマならやってみたら?」とすすめられたコトがきっかけです。

最初は生徒たちのオンラインテキスト的な感じになれば良いなくらいだったんですが、
ひょっとしたらうちの生徒と同じような人たちの役に立つのではないか、と一般化していったのが現在のブログの姿です。

あとは営業が下手なので、ブログが有名になったら…それをきっかけにお客さんが増えないかなという目論見も多少ありました(笑)

 

ブログ以外では、2020年7月より、デザイナーとイラストレーターのためのオンラインサークル「デザインブ」を開始しました。

 

セッジさんは、Adobe Japanのプレリリースアドバイザーでもあるんですよね。

 

セッジ:Adobe Japan プレリリースアドバイザーですが、こちらは2020年の春ごろからAdobe製品の開発協力をするようになり、 諸々お手伝いさせて頂いたコトからAdobe社より贈られたステイタス(称号のようなモノ)です。

Adobeの方にブログを読んでいただけたコトも少し関係しているかもしれません。

 

デザイン初心者とAdobe初心者に向けたブログ「SEDGE DESIGN」とは?

セッジさんのブログ「SEDGE DESIGN」の対象読者はどんな人ですか?

 

セッジ:ずばりデザイン初心者です。

講師でもある私がいうとポジショントークにしか聞こえませんが…

本当は専門学校や美術・芸術大学に通うのが一番良いと思います。

 

デザインを学ぶために大事なコトを教えてもらえますからね。

 

セッジ:例えば「画面に入れたものは全て説明できないといけない」とか「業務レベルだとAdobe製ソフトが標準」なんて、独学では誰もわかりませんよね。

でもSNSを見ていると独学の人、かなり多いんですよね。

いまはYoutubeでもブログでも、それこそ本でも、ソフトの使い方などの技術は学ぶコトはできます。

 

でもそこには実体験をしてきた人の知識や思考を吸収するという部分は欠けています。

その意味では実際私のブログでもフォローしきれない部分になるので…そこは生の人とのコミュニケーションができる「デザインブ」になっていくのかなとも思っています。

 

ただ、うちの人気のある記事を観察している限り、SNSからの流入では初心者さんが多いのですが、検索流入だとあきらかに中級者以上が多いので、目論見はなかなかうまくいかないですね(笑)

 

Adobeは専門用語が多いので、本当の初心者は検索でたどり着くための検索ワードすらわからないのかもですね。

 

デザインとアートの違いについて

抽象的なのですが、デザインの定義って何ですか?アートとは違うんでしょうか?

 

セッジ:私的には、デザインは他者表現であり、アートは自己表現である、と定義しています。

 

具体的にお話しますと、

  • デザイン=他者表現とは「他者の思想や感情などを何らかの形で具現化するコト」
  • アート=自己表現とは「自分の思想や感情などを何らかの形で具現化するコト」

になります。

 

両方とも思想・感情を伝えるので同じモノの様に見えるかもしれませんが、デザインがアートと大きく異なるのは、主体は制作者ではなく依頼者やエンドユーザーというところにあります。

 

なるほど。
自分を伝えるためのものがアート、他人に伝えるためのものがデザインということですね。

 

セッジ:デザインの本質は「設計」ですので、モノの色や形の設計でもあれば、モノゴトにまつわる情報の設計にもなります。

語源であるDesignareが「計画を記号で示す」という意味があるように、実用的になるようあるいは目的を達成するように設計するコトがデザインだと言えるでしょう。

 

絵が苦手でもデザインはできるようになる?

私は絵が苦手なのですが、絵が下手な人でもデザインはできますか?私にはセンスがないと諦めていたのですが、デザインはできますか?

 

セッジ:ていないさんは既にデザインされてますよ。

デザインとは必ずしも絵を描く…すなわちモノの色や形の設計というコトだけでなく、情報の設計でもありますので、

例えば、ブログを作る上で、

  • 「どのように書けば読みやすい文章になるだろう」と文章を考え、
  • 「どこに配置すれば画像が目に止まるかな」とレイアウトを考え、
  • 「今回は暖かいイメージにしたいから暖色にしよう」と色を考え、

最後に、
読者さんに「こんな行動をして欲しい」または「メリットを与えたい」
と考えてますよね?

 

こういったコトは「デザインの思考」そのものです。

 

イメージの構築がしやすくなるので、絵が描けたほうがもちろん良いのは確かですが、描けないとできないというモノでもありません。

 

デザインに興味がない人なんていない 

ブログやSNSの画像を作成しても、どうもパッとしないのが悩みです。
デザインのレイアウトや配色を勉強しなきゃと思うのですが、そもそもデザインが苦手というかあまり興味がないというか…

 

セッジ:ある方から、「自分はデザインに興味はない、そんな自分でもデザインはできるのか」という質問がありました。

 

そこで思うのは、本当にデザインに興味が無いのですか?という逆質問です。

なぜならば、人の手によって作られたモノでデザインされてないものは無いんですよね。
自らデザインに取り囲まれた世界で生活しているのに、興味無いわけがありません。

例えば服でもバッグでも良いんですが、無意識につぶやいてませんか?
「このバッグ、デザインが良いんだよね!」って。

 

めちゃくちゃ言ってます。

 

セッジ:我々デザイナーと呼ばれる職業の人々は、もちろんデザイン作品を作ることによって生活の糧を得たいと思っています。

報酬を得たらそこで終わりと考えるコトもあるでしょうが、でも大抵のデザイナーは自分が作ったデザインがどう使われているか気にしていると思います。

  

それこそ「このデザイン良いよね」なんてつぶやきを聞いて、それが自分の作品だったりしたら無茶苦茶うれしいのではないでしょうか。

デザイナーの思考性は「三方よし」と似ていると言われることがあります。
作品を通じて、自分もまわりも社会もみんなにメリットがある状態、それがデザインの理想です。

そんなコトに関われるって楽しいって思いませんか?

  

Adobeのソフト、初心者はどれからはじめるのがいい?

Adobe系のソフトを使えるようになり、いろいろなものを自分でデザインしたいと思っています。
初心者はどのソフトで、何から作りはじめるのがオススメですか?

 

セッジ:やはりillustratorを推します。

多くの方がAdobeという会社から思い浮かべるのはPhotoshopだと思います。
でも実はillustratorこそがAdobeが最初に一般ユーザーに向けて売り出したソフトなのです。

 

そのため、illustratorにはAdobe系ソフトの操作性の基本が詰まっています。

illustratorという名前から「絵を描くソフト」と思われがちですが、実はデザイナーの方が好んで使っているという実態があります。
ベクターという表示形式であるため、正確なグラフィックが描けるという特徴があるからですね。

 

イラストレーターを少し触ったことがありますが、ペイントソフトなどと使い勝手が違いすぎて、難しく感じました。

 

セッジ:「イラレは難しい」と良く言われますが、実は図形の組み合わせだけでもかなりいろいろ作れますので、逆に初心者の方ほど覚えて欲しいと思っています。

今はiPad版もありますので、それがかなり敷居を下げてくれていますね。

 

SNSに横行する、アニメやマンガの著作権侵害について

セッジさんは著作権、知的財産権についての警鐘ツイートをされてますよね。SNSやブログを運営するうえで気をつけるべき点って何でしょうか?

 

セッジ:ストレートに言うと「気軽な著作権侵害が多すぎる」と感じています。

たとえばよく見かけるのがアニメやマンガの画像や、芸能人の写真などを許可なく自分のブログやツイートに載せたり、あるいは自分のアイコンに使っていたりしますよね。

 

 何気なく使っているアイコンやヘッダーで著作権侵害していませんか?

 

セッジ:世に出た作品は、全て作者または著作者の財産です。

勝手に使うということは、その「誰かの財産」を盗んで使っているのと同じなので、本来作者や著作者が得るべき利益を失わせているんですね。

それが好きだからこそ、使っているのかもしれません。
であるならば、紹介・解説など、見た人が興味を持つようなコンテンツを作るべきだと思います。

こういう形であれば引用(著作者の許可を必要としない利用)として認められています。

 

絵が描けるなら、オリジナルに似せて描くファンアート…いわゆる同人活動をすればよいのですけどね。

これらも本当はグレーゾーンです。

しかし、そこにリスペクトがあるのであれば、作品への興味に結びつき、作者や著作者の利益になる場合もありますので、黙認されているようです。

 

ですが、論外なのはいわゆるコラージュです。

作品を切り貼りしたり、マンガであればセリフをすげ替えたりする行為ですが、

酷い場合は作品世界の破壊につながり、著作権だけでなく著作者人格権の侵害にまで発展するかもしれません。

 

オンラインサークル「デザインブ」について

 

セッジさんはnoteで「デザインブ」というサークルを運営されていますが、立ち上げのきっかけを教えてください。

 

セッジ:ブログを始めた頃から「オンラインのデザイン教室」を作りたいと漠然と考えていました。


ただ、あまりにもサロンが流行して、本当にプロになれるのか疑問を感じるデザインサロンも見かけるコトも増えてきたので、「いっそもっと緩くデザインの勉強ができれば良いんじゃないか?」と思うようになりました。

 

緩くするなら、noteサークルも使うこともあって「デザインの部活動にしよう」と思い立ち「デザインブ」と名付けました。(昔の会社で所属していたのがデザイン部だったコトもあります)

 

どんな活動をされているんでしょうか?

 

セッジ:基本的には初心者~上級者を問わずデザインやイラストをやっている人たちの交流会が主体なのですが、私が教えられるコトは教えたいということで(別料金で)勉強会も行っていて、受講する人の希望を聞いて勉強会を行っているので、今現在はAfterEffectsの勉強会になっています。

なかなか爆発的にはメンバーは増えませんが、現在のメンバーさんたちからはとても高評価していただいています。

 

オンラインサークルって仲間との交流会というか友達作りがメインの印象でしたが、ソフトの使い方などの勉強会もなさってるんですね。

  

デザイナーやイラストレーターを含むクリエイターの代弁者でありたい

最後に、今後のセッジさんの活動予定や豊富を教えてください。

 

セッジ:私も結構年齢が上がってきてしまったので、プレイヤーでいられるのはいつまでなのかな、と悩むコトがあります。

でも「デザイナーやイラストレーターを含むクリエイターの代弁者」では有り続けたい。

そう思っています。

 

デザインブではクローズドなコトもあり、詳細な私の過去の経験もお話していますが、そういう蓄積したものをこれからの方に伝えて行くのも役割の一つだと思って活動していきたいと考えています。

 

関連リンク

 

ブログ「SEDGE DESIGN」オススメ記事3選

セッジさん本人にオススメ記事を3つセレクトしていただきました。

 

オススメ1:デザイン初心者必見!デザイナーになるための7ステップ

www.sedge-design.com


デザインを学ぶために大事なコトってなんでしょう?

専門学校の学生なら教えてもらえますが、独学で勉強している人は知ることが難しいかもしれません。

この記事は、自分のコンテンツにデザインを取り入れたい、あるいは将来的にデザイン系の職業を目指したいという人に向け、必要と考えられる亊を7つのステップで解説しています。

オススメ2:パソコンで絵を描くには? グラフィックソフトの選び方

www.sedge-design.com


PCで絵を描くならグラフィックソフトが必要ですが、多くの人は「グラフィックソフトなんてみんな同じようなもの」と考えているかもしれません。

しかし、グラフィックソフトにも平面と立体があり、さらに平面だけでも大きく2系統に分かれているのです。

オススメ3:Adobe illustrator on iPad ついに登場!iPad版イラレ実践レポート!

www.sedge-design.com


ついに登場した、iPad版イラレ こと、iPad版illustrator。

グラフィック初心者には「イラレは難しい」というイメージを持たれがちです。

その理由の多くは直感的ではないからなのですが…iPad版は「直感的に描けるイラレ」のため、初心者に強くオススメします!