映画「ブルースブラザーズ」劇中音楽サウンドトラック)は、往年のブルースやリズム&ブルースの名曲のカバーが中心です。

当記事では、カバー曲、BGMの全てを網羅し、元ネタも掲載
映画の進行順に紹介していきます。

原曲バージョン、映画「ブルースブラザーズ」のサントラ、人気アーティストのカバー曲など、聴き比べを楽しめるようにしました(←なぜかというと自分が楽しみたいから)。

👆タップできるもくじ📖
映画ブルースブラザーズの劇中音楽(サウンドトラック)
1曲目.Somebody Loan Me a Dime(BGM)/フェントン・ロビンソン
2曲目.She Caught the Katy(映画のオープニング曲)/ザ・ブルースブラザーズバンド
3曲目.Shake Your Moneymaker(BGM)/エルモア・ジェームス
4曲目.The Old Landmark (歌唱)/ジェームス・ブラウン
5曲目.God Music(効果音的に使用)/エルマー・バーンスタイン
6曲目.Soothe Me 7曲目.Hold on, I'm Comin'(BGM)/サム&デイヴ
8曲目.Can't Turn You Loose(挿入歌)/ザ・ブルースブラザーズバンド
9曲目.Peter Gunn Theme (BGM)/ザ・ブルースブラザーズバンド
10曲目.Let the Good Times Roll(BGM)/ ルイ・ジョーダン
11曲目.Anema e core(BGM)/エツィオ・ピンツァ
12曲目.Quando, Quando, Quando (歌唱)/マーフ&ザ・マジックトーンズ
13曲目.Just the Way You Are (BGM)/ビリー・ジョエル
14曲目.Dir Romantiker(BGM)/ 作曲ヨーゼフ・ランナー
15曲目.Boom Boom(歌唱)/ジョン・リー・フッカー
16曲目.Think(歌唱)/アレサ・フランクリン&ザ・ブルースブラザーズバンド
17曲目.Shake a Tail Feather(歌唱)/レイ・チャールズ &ザ・ブルースブラザーズバンド
18曲目.Boogie Chillen'(BGM)/ジョン・リー・フッカー
19曲目.Die Fahne hoch! (BGM)/ナチス・ドイツ党歌
20曲目.Your Cheatin' Heart(BGM)/キティ・ウェルズ
21曲目.Gimme Some Lovin' (歌唱)/ザ・ブルースブラザーズ・バンド
22曲目.Theme from Rawhide(歌唱)/ザ・ブルースブラザーズ・バンド
23曲目.Stand by Your Man(歌唱)/ザ・ブルースブラザーズ・バンド
24曲目.I'm Walkin'(BGM)/ファッツ・ドミノ
25曲目.Minnie the Moocher (歌唱)/キャブ・キャロウェイ&ザ・ブルースブラザーズ・バンド
26曲目.Can't Turn You Loose(歌唱)/ザ・ブルースブラザーズ・バンド
27曲目.Everybody Needs Somebody to Love (歌唱)/ザ・ブルースブラザーズ・バンド
28曲目.Sweet Home Chicago (歌唱)/ザ・ブルースブラザーズ・バンド
29曲目.Ride of the Valkyries (BGM)/ワーグナー
30曲目.The Girl from Ipanema(BGM)/アントニオ・カルロス・ジョビン
31曲目.Jailhouse Rock (エンディング曲)/ザ・ブルースブラザーズ・バンド


映画ブルースブラザーズの劇中音楽(サウンドトラック)

映画「ブルース・ブラザーズ」で使用されている映画音楽、全31曲を、簡単な説明文と使用曲、関連曲を動画付き紹介しています。

ボリュームがすごいので、気合入れてどうぞ!

1曲目.Somebody Loan Me a Dime(BGM)/フェントン・ロビンソン

映画冒頭で、ジェイクが刑務所で看守に起こされるシーンでBGMに使用されています。

1970年代に日本でも人気を博したブルース・ギタリスト、シンガー、フェントン・ロビンソンの楽曲。
メロー・ブルース・ジニアス(直訳するとまったりブルースの天才)の異名を持つ。

Somebody Loan Me A Dime
Alligator
2006-05-03



2曲目:She Caught the Katy(映画のオープニング曲)/ザ・ブルースブラザーズバンド

ジェイクが刑務所から出所するシーンで使用された、イントロが印象的なナンバー。
劇中では、ザ・ブルースブラザーズ・バンドがカバー(ヴォーカルはジェイク、以降表記ないボーカルは全部ジェイク)。



【原曲はタジ・マハール】




3曲目:Shake Your Moneymaker(BGM)/エルモア・ジェームス

ジェイクとエルウッドが、孤児院の管理人カーティス(キャブ・キャロウェイ)と話しているシーンのBGMとして使用。

豪快なギタースタイルでブルース界の巨人と呼ばれたエルモア・ジェームスの1961年の名曲。


【こぼれ話】
ブラック・クロウズ、ジョニー・ウィンター、フリートウッドマック、ポール・バタフィールド、エリック・クラプトンなどもカバーしていて、白人ブルースマンがこぞってカバーするナンバーという印象があります。

↓ブラック・クロウズのカバー


↓ジョニー・ウィンターのカバー



4曲目.The Old Landmark (歌唱)/ジェームス・ブラウン

ファンクの帝王ジェームス・ブラウンによる劇中歌。
カバーというか、著名なゴスペルナンバーのようです。

トリプルロック教会でジェームス・ブラウン牧師が歌唱(説教)するシーンで使用されています。



5曲目.God Music(効果音的に使用)/エルマー・バーンスタイン

エルマー・バーンスタインは数多くの映画音楽を手がけているアメリカの作曲家。
ジェイクが教会で光を見て、「Sees the Light」と言ったシーンで交換オン的に一瞬だけ使用される。


6曲目.Soothe Me 7曲目.Hold on, I'm Comin'(BGM)/サム&デイヴ

2曲ともソウル、R&Bのデュオ、サム&デイヴのナンバーです。

「Soothe Me」はエルウッドが信号無視をして警官に停められるシーンのBGMに使用。

「Hold on, I'm Comin'」は、R&Bチャート1位を獲得した大ヒットナンバー。
パトカーに追跡され、ショッピングモールの駐車場に逃げ込むシーンのBGMに使用。





8曲目.Can't Turn You Loose(挿入歌)/ザ・ブルースブラザーズバンド

映画序盤のハイライトシーン、ショッピングモール内のカーチェイスシーンで大音量で使用。
BGMというよりは、挿入歌の扱い。

ブルース・ブラザーズのテーマソングとして人気のナンバー。
楽曲自体はブルースブラザーズの登場シーンで使用される出囃子なので、歌唱はなし。

解体前の本物のショッピングモールでクラッシュしまくるシーンで、ごきげんなホーンセクションがなり響き、当時の景気の良さならではの遊び心が粋。


【元ネタはオーティス・レディング】



【こぼれ話】
ブルース・ブラザーズのオマージュソングと思われる、バブルガム・ブラザーズの「不注意なラブソング」が、なかなかに「Can't Turn You Loose」でおもしろいのでぜひ聴いてみてください(ブラザー・トムも歌ってます)。




9曲目.Peter Gunn Theme (BGM)/ザ・ブルースブラザーズバンド

エルウッドが自分の住むホテルへジェイクと向かうシーンのBGM。
演奏はザ・ブルース・ブラザーズ・バンド。

原曲はアメリカの私立探偵物の連続TVドラマ「ピーター・ガン」。
作曲はヘンリー・マンシーニ。

【カバーの元ネタTVドラマの主題歌】






10曲目.Let the Good Times Roll(BGM)/ ルイ・ジョーダン

エルウッドが部屋でレコードでかけた曲。
ルイ・ジョーダンの代表曲で、40年代にヒットしたジャンプブルースのスタンダードナンバー。

ルイ・ジョーダンは、1940年に活躍したジャンプ・ブルース(ビッグバンドジャズ+ブルース)の代名詞的なアーティスト。



11曲目.Anema e core(BGM)/エツィオ・ピンツァ

タランティーノ夫人の家に尋ねた際に流れるBGM。
歌唱しているエツィオ・ピンツァはイタリアのバス歌手で、オペラ歌手からミュージカルに転向し名を馳せた。




12曲目.Quando, Quando, Quando (歌唱)/マーフ&ザ・マジックトーンズ

ザ・ブルース・ブラザーズ・バンドのキーボーディストであるマーフィー・ダンが、マーフ&ザ・マジックトーンズとしてホリディ・インで歌唱する。

音はヨレヨレ、歌はグダグダ、曲はダサダサという、落ちぶれ感をかもしだすシーン。



【元ネタは、イギリスのポピュラー歌手エンゲルベルト・フンパーディンクのヒット曲】





13曲目.Just the Way You Are (BGM)/ビリー・ジョエル

マーフィー・ダンとトム・マローンにバンドへの復帰を説得しているシーンのBGMで流れる。
ビリー・ジョエルのヒット曲で、邦題は「素顔のままで」。



14曲目.Dir Romantiker(BGM)/ 作曲ヨーゼフ・ランナー

ザ・ブルース・ブラザーズ・バンドのトランペット、ミスター・ファビュラスが働いているレストランでBGMに流れている荘厳かつ悲壮なムード漂うワルツ。
作曲はヨーゼフ・ランナー。



15曲目.Boom Boom(歌唱)/ジョン・リー・フッカー

マックスウェルストリートでジョン・リー・フッカーが本人が歌唱&演奏。

ストーリーに直接関係はないが、ジョン・リー・フッカーが自分の代表曲を演奏するシーンを商業映画に記録するという偉業を褒め称えたい。

ジョンリー・フッカーは、「キング・オブ・ブギ」の異名をもつブルース界の巨人。




16曲目.Think(歌唱)/アレサ・フランクリン&ザ・ブルースブラザーズバンド

映画「ブルース・ブラザーズ」の名シーン&名歌唱として名高い、ソウルの女王アレサ・フランクリンの圧倒的な歌声を堪能できる「シンク」。

コミカルな振り付けも楽しい。



17曲目.Shake a Tail Feather(歌唱)/レイ・チャールズ &ザ・ブルースブラザーズバンド

レイの楽器店で演奏された曲。
ソウルの神様、レイ・チャールズが歌唱。

盲目のレイ・チャールズが、見事なガンシューティングを披露するというブラックジョークにアメリカを感じる。



【原曲は60年代にファイヴ・ドゥ・トーンズによるダンスナンバー】



【こぼれ話】

90年代後半に「キラメキンーバップ」でスマッシュヒットをとばした兄弟バンドハンソンによる、ブルース・ブラザーズのパロディーMVです。
完成度も高く、おもしろいのでぜひ見比べてみてください。





18曲目.Boogie Chillen'(BGM)/ジョン・リー・フッカー

ジェイクとエルウッドがカントリーバンカーにバンドを連れて行くシーンのBGM。

1949年のジョン・リー・フッカーの大ヒット曲。



19曲目.Die Fahne hoch! (BGM)/ナチス・ドイツ党歌

邦題は「旗を高く掲げよ」。
ネオナチ極右団体のアメリカイリノイ事務所で流れているBGM。




20曲目.Your Cheatin' Heart(BGM)/キティ・ウェルズ

カントリーバンカーの店内で流れているBGM。
カントリーミュージックの女王と言われているキティー・ウェルズのナンバー。

映画「ブルース・ブラザーズ」では、カントリーは保守的な白人音楽のメタファーとして、徹底して小馬鹿にして描かれている。




21曲目.Gimme Some Lovin' (歌唱)/ザ・ブルースブラザーズ・バンド

カントリーバンカーでのライブで最初に演奏する曲。
カウボーイハットの保守的なおっちゃんたちには不評で、ビール瓶を投げまくられて、曲は途中で中断する。



【原曲はスペンサー・デイヴィス・グループ(ボーカルはスティーヴィー・ウィンウッド)】





22曲目.Theme from Rawhide(歌唱)/ザ・ブルースブラザーズ・バンド

カントリーバンカーでのライブで2番目に演奏する曲。
ボーカルはエルウッドが担当。

クリント・イーストウッドが出演していたアメリカの人気西部劇のTVドラマ、映画「ローハイド」の主題歌。


【元ネタ、映画「ローハイド」のテーマ曲】




23曲目.Stand by Your Man(歌唱)/ザ・ブルースブラザーズ・バンド

カントリーバンカーでのライブで3番目に演奏する曲。
小馬鹿にしてる感満載。

カントリーの女王、タミー・ワイネットの69年の大ヒット曲のカバー。



【原曲はタミー・ワイネットで映画「FIVE EASY PIECES」のテーマソング





24曲目.I'm Walkin'(BGM)/ファッツ・ドミノ

コンサートの宣伝活動をするシーンのBGM。

ファッツ・ドミノの1957年のヒット曲。
ファッツ・ドミノは、1950〜60年代初期にアメリカで最も売れた黒人歌手。



25曲目.Minnie the Moocher (歌唱)/キャブ・キャロウェイ&ザ・ブルースブラザーズ・バンド

パレスホテルでジェイクとエルウッドが来るまでのつなぎとしてカーティス(キャブ・キャロウェイ)とバンドが演奏。
楽曲は1932年の本人歌唱のヒット曲で、「ベティ・ブープ」の短編アニメの主題歌。

キャブ・キャロウェイは、1930〜40年代にアメリカ最大級の人気を博したジャズ・シンガー。



【こぼれ話】

サザン・オールスターズの「我らパープー仲間」がめっちゃ「Minnie the Moocher 」です。
YouTubeで探せなかったので、Amazonミュージック埋め込みました。
宜しければどうぞ。





26曲目.Can't Turn You Loose(歌唱)/ザ・ブルースブラザーズ・バンド

ブルース・ブラザーズのテーマソングにして出囃子のインストナンバー。
序盤のハイライト、カーチェイスのシーンでも挿入歌として使用された。

カーティス(キャブ・キャロウェイ)が「Time is Tight」と言い、ジェイクとエルウッドを呼び込むシーンで演奏される。



27曲目.Everybody Needs Somebody to Love (歌唱)/ザ・ブルースブラザーズ・バンド

パレスホテルでの、ザ・ブルースブラザーズ・バンドライブ、ジェイクとエルウッドが唄う最初の曲。

R&Bのスタンダードナンバー。



【原曲は64年のソロモン・バーク】



【1965年にローリングストーンズもカバー】




28曲目.Sweet Home Chicago (歌唱)/ザ・ブルースブラザーズ・バンド

パレスホテルでのジェイクとエルウッドの2番目の曲。
ミディアムテンポで聴かせるナンバー。

原曲はロバート・ジョンソンで、最も著名なブルースバラードのひとつ。
クラプトンやマジック・サム、フレディ・キングなど様々なアーティストがカバーし、セッションでも多様される定番中の定番曲。


【ロバート・ジョンソンの元ネタはこちら】






29曲目.Ride of the Valkyries (BGM)/ワーグナー

カーチェイスの後、ネオナチの車が空から落下するシーンのBGM。
邦題「ワルキューレの冒険」。




30曲目.The Girl from Ipanema(BGM)/アントニオ・カルロス・ジョビン

納税へ行く時のエレベーター内で小さな音で流れているBGM。
1962年にブラジルのアントニオ・カルロス・ジョビンが作曲したボサノヴァの歌曲。
邦題は「イパネマの娘」。

ちょろっとスティーブン・スピルバーグがカメオ出演している。




31曲目.Jailhouse Rock (エンディング曲)/ザ・ブルースブラザーズ・バンド

映画のエンディング曲。
ブルースブラザーズ・バンドメンバー全員が刑務所で演奏する。
邦題は「監獄ロック」。

元ネタは1957年にエルヴィス・プレスリーが発表したシングルで、彼の主演映画「監獄ロック」の主題歌。

刑務所から出るところから始まって、刑務所に再び入って終わる映画でした。



【原曲はエルヴィス・プレスリー】



【こぼれ話】

日本語カバーをリリースしたのは、死後親族が遺産争いでもめている日本を代表する作曲家の平尾昌章。
音質は悪いですが、訳詞が素敵なので聴いてみてほしいです。







最後まで読んでくださり、ありがとうございました!


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